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高校生平和大使ら報告会

神奈川新聞2006年12月17日

軍縮への思い熱く

横浜「体験を伝えていきたい」

 「高校生平和大使」として、核兵器の廃絶などを求めた署名約五万人分を集め今夏、国連欧州本部(スイス・ジュネーブ)に届けた横浜市立横浜商業高校三年の新井舞子さん(18)らが十六日、旅の報告集会を同市中区内で開いた。国連代表者との懇談内容や訪問した平和関連施設について説明。関係者と触れ合い、現場に立ち会ったことで再確認した自らの平和への思いを熱く語った。
(田口要)

 新井さんらは八月十五日に欧州へ出発。国連を訪れ軍縮会議を傍聴。ティム・コーリー事務次長に四万八千人余りの署名を手渡した後、大使五人が核兵器廃絶への思いをぶつけた。ナチス・ドイツのアウシュビッツ強制収容所(ポーランド)、アンネ・フランクの隠れ家(オランダ)なども見学した。

 大使と行動を共にする「同行者」として参加した、県立平塚江南高校二年の池田早華子さん(17)はアンネに手紙を書き、施設関係者に渡した。「アンネヘ。平和のために、自分ができることを一生懸命やり続けるからね」。

 自主参加した相模女子大学高等部二年の井手聖さん(17)は軍縮会議を傍聴し、「もっと話し合う場があれば、争いごとは減り、相手の意見に耳を傾けるようになるのではないか」と感じた。コーリー事務次長に「国連主導で核のない世界にしてほしい。わたしたちも協力する」と訴えた新井さん。「もっと核兵器について勉強し、自分たちの体験と知識を多くの人に伝えていきたい」と述べ、旅の報告を結んだ。