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自由社教科書採択抗議集会に930人

神奈川新聞2010年02月11日

「歴史 身勝手に解釈」
横浜

 「新しい歴史教科書をつくる会」が主導し、自由社(本社・東京都文京区)が発行する中学校歴史教科書を横浜市教育委員会が採択したことに抗議する集会「教科書検定・採択制度を考える県民の集い」が10日、同市中区の関内ホールで開かれた。約930人(主催者発表)が参加し、「歴史を身勝手に解釈することは子供たちの将来を阻害する」とする宣言を採択した。
 同市教委の教科書採択に約5万7千人分の抗議署名を集めた市民団体「横浜市教科書採択を考える県民署名実行委員会」(宇野峰雪代表)の主催。
 集会では「かながわ歴史教育を考える市民の会」の竹村雅夫藤沢市議が自由社の教科書を解説。太平洋戦争を「『自存自衛』のための戦争である」と記述していることや、米軍艦に飛行機ごと体当たりする特攻を大きく取り上げていることなどを問題視し、「日本の植民地支配や戦争を美化している」と批判した。
 集会では、(1)中学校歴史教科書採択のやり直し(2)教科書採択地区の18地区から1地区への変更の見直し(3)教職員の意見が反映された教科書採択制度の制定1を求める共同アピールを採択した。
 自由社の歴史教科書は、今春から港南、旭、金沢、港北、緑、青葉、都筑、瀬谷区の横浜市立中学校で使われる。 (佐野克之)