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独自教材 冷戦後の検索

神奈川新聞2010年10月06日


県教委「ミス」修正へ
松沢知事のほか政治家なし

 全県立高校での日本史必修化を予定する県教育委員会が決定した独自教材の中で、冷戦後を扱った記述に登場する政治家ら多数の人名のうち、巻末索引に松沢成文知事のみ掲載されていた問題で、県教委は5日、「点検ミス」と認め、今後修正する考えを明らかにした。
 県議会の文教常任委員会で、相原高広氏(県政会)の質問に答えた。「近現代と神奈川」の本文の49〜60ページに記載された重要人物・用語や、神奈川ゆかりの人物を索引に記載するはずが、松沢知事を除きすべて漏れていた。本来は小泉純一郎元首相や湾岸戦争などが掲載対象になっている。
 また、相原氏は松沢県政の記述についても、「教材の中で現県政を評価するような記述はいかがか。ためらうのが健全な民主主義感覚だ」と指摘。「教材は来年の(知事)選挙直前に出され、政治的な受け止めをする人も出かねない」と問題提起した。
 相原氏はさらに、「ベトナム」「ヴェトナム」といった表記の混在などについても指摘した。
 閉会後、北村公一高校教育指導課長は「索引漏れは十分点検できなかったわれわれのミス。松沢県政などの記述も検証し、修正の必要があれば教育委員会に諮りたい」と話した。
 製本などの実施時期は当初よりずれ込む可能性があるが、来春から予定している先行実施校での使用に影響はないという。(松村祐介)