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横須賀・県立海洋科学高「湘南丸」

神奈川新聞2018年4月24日

5代目初の大海原へ
2カ月実習、漁や操船学ぶ

 今年2月に竣工した県立海洋科学高校(横須賀市長坂)の新しい実習船「湘南丸」が21日、三浦市三崎の三崎漁港・花暮岸壁から初めての遠洋航海実習に出港した。船には最新鋭の実習設備や航海機器が導入され、49人の実習生が約2カ月間航海。マグロのはえ縄漁や操船の技術などを学ぶ。(鴻谷 創)

 湘南丸は全長約65メートル、総トン数は約700トン。約20年使用した4代目の老朽化に伴い、5代目として県教育委員会が建造した。
 出港式で石垣隆校長は「海は厳しく優しい存在。皆で助け合い、励まし合って困難や課題を一つひとつ乗り越えてほしい」とあいさつ。実習生を代表して、船舶運航コース3年の笠間波雲桜(パウロ)則雄さん(17)は「新しい湘南丸の歴史の1ページに関わることができ、うれしさでいっぱいです」と述べた。同コース3年の関七海さん(17)は「船乗りとして必要な知識、技術を学びたい」と目を輝かせていた。
 全校生徒や家族ら約800人が見送りに駆け付け、色とりどりの紙テープが風になびく中、船はゆっくりと離岸。「いってらっしゃい」との声に、実習生は岸壁から見えなくなるまで「行ってきまーす」と白い帽子を振って応えていた。
 湘南丸はハワイに寄港し、6月18日に三崎港に戻る予定。