7月3日公示、20日投開票の参院選で、県立高校2校に県内で初めて期日前投票所が設置されることになった。県選挙管理委員会によると、選挙権の有無にかかわらず、高校生に選挙への関心を高めてもらう狙いがある。
設置されるのは伊勢原市の伊志田高校と三浦市の三浦初声高校。伊志田高校は9〜11日の午後1時半〜4時半に開設され、伊勢原市の選挙人名簿に登録されている18歳以上の在校生のほか、市内の有権者も投票できる。三浦初声高校は7日の午後0時15分〜1時に、三浦市の選挙人名簿に登録されている18歳以上の在校生や教職員を対象に開設し、投票立会人なども在校生が担う。
県選管と県教育委員会は昨年7月に主権者教育の推進に関する連携協定を締結。その一環で、県選管が県立高校での期日前投票所の設置に関し、市町村選管などと調整し、設置の希望があった2校で実現することになった。県選管は「参院選での2校の取り組みの成果や課題を検証し、他の県立高校でも期日前投票所を設置できるか検討したい」としている。
2016年6月施行の改正公選法で、選挙権年齢は「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げられたが、県内では以降の全ての国政選挙で18、19歳の投票率は46.・06%で、県全体は54・53%だった。
伊勢原市選管は「選挙権のない在校生も遠からず、有権者になる。選挙を身近に感じ、将来の投票行動につなげてほしい」と期待する。
県選管によると、国政選挙で県立高校に期日前投票所を設置した事例は茨城、千葉、青森などである。(大槻 和久)