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高校神奈川 No.536

2006年12月06日

「地道コツコツ」「プラス」を評価 !?

 10月23日の要求書の提出、10月27日の副知事からの回答を受けて始まった県労連06賃金確定闘争が11月16日早朝決着しました。今期の最大の課題は「勤務成績の給与への反映」でした。県労連は、実施時期についての当局の当初提案を一年先のばしさせるとともに、制度の枠組みについて一定の譲歩を引き出し、具体的な制度設計については今後の交渉課題として妥結しました。

「勤務成績の給与反映」に反対

確定闘争が決着しました

 「今年の確定闘争は、臨任関連で若干の改善があったものの、基本的には防戦に終始する確定闘争でした。」

最大の課題は「勤務成績の給与反映」でしたね
 「ええ、結局、昇給制度、勤勉手当の両方について、実施期日と枠組みはここで決着せざるを得ませんで」た。県労連としては『勤務成紙の給与反映』には反対、という視点から人口議論に終始しましたが、県当局の姿勢は堅く、このまま『白紙撤回』を要求し続ければ『白紙委任』となる可能性が大きいと判断せざるを得かったわけです。」

「白紙委任」を回避

その辺のところが少しわかりにくいのですが

 「昇給制度、勤勉手当への勤務成績の反映は、すでに県段階でも管理職まで突施されていて、今年度の人事委員会勧告はそれを一般職まで拡大しなさい、というものでした。人事委員会の勧告・報告は知事と議会に対してなされているものなので、交渉が決裂しても、知事あるいは議会が独自に制度を作って実施することも可能でした。それ以上に問題なのは、従来の昇給制度、とりわけ特別昇給制度も勤勉手当制度も、制度としては勤務成績を反映できるものになっていて、人事委員会が指摘する現任の『持ち回り的』『一律的』運用はあくまでも運用にすぎません。今回、それを『是正しろ』といわれているのですから、当局が運用を見直しさえすれば、制度を一切いじらなくても勤務成績の給与反映はできるのです。そうなった場合、まさに『白紙委任』という状況が発生する危険性があった、ということです。」

どのような評価でどのように反映させるのかもこれから

それを回避するために、踏田込んだ判断をしたということですね

 「そうです。あわせて学校については評価システム自体が給与反映を前提につくられたものではないことから、どのような評価でどのように反映させるものかもこれから交渉という形にとどめました。この交渉の中で、私たちが『勤務成紙の給与反映』についてもっている危惧を解消できるような制度設計を追求したいと考えています。」

要するに引き続いて交渉が行われるということですね
 「そうです。今回の確定闘争の中で『地道にコツコツ仕事をしている職員に報いる』『いたずらに差をつけることを目的とするものでない』『プラスを評価するもの』『透明性・公平性・納得性をもつ制度』という基本的なコンセプトを位置づけていますので、これを活用して交渉をすすめたいと思っています。」

県独自で、格差は圧縮

枠組みでは、国や県の管理職と異なるところもあるようですが

 「大きいのは勤勉手当の成績率で、県管理職が、きわめて優秀100分の91、優秀100分の81、良好(標準)100分の71、となっているところを、きわめて優秀100分の82.5、優秀100分の77.5、良好(標準)100分の72.5、というふうに差を圧縮したところ。そして良好を100分の1.5上積みさせて、従来の条約支給分は確保したところです。」
これは結果的に見ると今期決着の成果でしょうか
 「もともと、この制度には反対なので『成果』とするつもりはありません。ただ今年他県が国追随の動きを強めれば、来年度だとこのような県独自の対応をとらせることは困難となる可能性があります。また昇給制度でも、国や県の管理職がA8号、B6号、C4号、(管理職は3号)としているのに、それぞれ6、5、4号に圧縮しているのもそういったことの現れです。


復職調整、休暇など国追随

そのほかの課題はどうですか
 「給与制度については、昨年実施した給与制度改革を口実に、基本的に県がこれまでもっていた独自部分を廃止し国と同じにしたい、という県当局の姿勢が強く感じられました。結果的には休職者の復職調整措置など改悪(4分の3から2分の1に)されたものの、県独自措置を維持したものや、ひきつづきの協議としたものなど一定の成果といえます。しかし、育児短時間制度・育休取得者の復職調整・育児時間などについては、『国の動向を注視』、児童手当ての年齢が引き上げられたことから期待された子の看護休暇の年齢引き上げも導入されず、きわめて不満の残るものとなりました。」

教基法改悪反対の世論を

神高教ののとりくみ状況についてはどうでしたか

 「ここまで3次の統一職場集会を設定して分会からのとりくみを重視して運動をすすめてきました。忙しい中で多くの分会でとにかく職場集会を設定してとりくんでいただいたことに感謝しています。また、交渉の経過を組織全体で共有してもらうためにFAX速報を相当数発行しました。この点ではそれをその都度印刷配布していただいた分会役員のみなさんのご尽力に感謝しています。こういったとりくみや集会の参加人数なども含め総括の議論をすすめたいと思っています。」

さて、06秋闘の最大の課題の教育基本法ですが
 「確定の最終交渉日に衆議院特別委員会での採決が強行され、現在参議院での審議が行われていますが、与党は12月14日にも特別委員会で採決の構えといわれています。とにかく今は、院外での改悪反対の世論を高めていくことが重要で、県内の駅頭行動やビラ配布、中央での集会成功にむけて全力でとりくむことが重要です。」


リレーエッセイ「共生への道」
12年目を迎えた「日本語を母語としない人たちのための高校進学ガイダンス」

13年前の議論
 「在住する外国人の子どもたちの多くは、日本語をまだ充分操ることができず、日本語で行われる高校入試が大きな壁として立ちふさがっている。そのことが日本の中学校で学ぶ意欲をそぎ、不登校の原因になっている。」ボランティアで子どもたちの学習の支援をしている市民の方から指摘があったのは十数年前です。こうした現実は高校の学校現場にいる私たちには、きわめて気づきにくい課題です。そこで当時、高校の教員たちも含んで市民のボランティアの人たちと当面の打開策を考えました。高校入試は中学校の出口、高校の入り口に当たり、来日間もない外国籍の子どもたちの教育問題が象徴的に吹き出す点となっているという認識を私たちは持ちました。
 そこでボランティアの学習教室の方々とともに、県教育委員会に、来日間もない外国籍の子どもたちのおかれている現状を伝えるとともに、高校入試の改善「母語での入試、あるいは辞書の持ち込み」の要求を示しました。それとともに地域の補習教室の方々や、県内の外国人支援団体、神奈川人権センター、インドシナ難民定住援助協会、国際救援センター、県および各地域の教育委員会の応援をいただきながら「日本語を母語としない人たちのための進学ガイダンス」を開始したのでした。また実施団体として「多文化共生教育ネットワークかながわ」を結成しました。

人と人をつないだ「ガイダンス」
 進学ガイダンスの成功は、受け入れてくれる高校から、どれぐらいの人たちが説明に来てくれるかということにかかっています。これこそ私たち高校の教員の力の見せ所です。毎年のようにこの「ガイダンス」を支え続けてくださった各校の組合の仲間たちの存在は本当に大きな支えで、おかげで12年間やってこれたという感じです。12年の間に、毎年のようにガイダンスの応援に駆けつけてくださる高校の先生もあらわれ、心強い味方でした。また地域のボランティアの方や、中学校の先生の中にも協力者が現れてくるようになりました。またガイダンスを経て高校に進学し、さらに卒業したガイダンスOB・OGもあらわれ、ガイダンスのスタッフとして力を貸してくれるようにもなりました。

教育委員会との協働事業に
 12年目の今年ですが、実施母体である「多文化共生教育ネットワークかながわ」と、神奈川県教育委員会との協働事業で「ガイダンス」を実施する事になりました。言語別の「公立高校入学のためのガイドブック」も中国語、スペイン語、ポルトガル語、カンボジア語、ベトナム語、ラオス語、タイ語、英語、タガログ語、韓国・朝鮮語で完成しました。作成に当たったのはボランティアで参加した中学校や高校の教員、教育委員会の担当者の共同作業となりました。多言語ガイドブックは、
http://www15.plala.or.jp/tabunka/index.htm
に公開されているので、ご利用ください。また、当日参加の呼びかけも教育委員会を通じて各中学校に連絡が徹底されました。実施会場も、横浜会場(9/23県民センター)平塚会場(10/1ひらつか市民活動センター)相模原会場(10/14さがみはら国際交流ラウンジ)いちょう団地(10/15いちょう小学校コミュニティハウス)厚木会場(10/21厚木ヤングコミュニティセンター)と5会場で実施されました。
 その結果、当日参加者も5会場の延べ人数で「当事者家族152家族」「中学生・受検志願者141人」「支援者・中学校教員32人」「教育委員会10人」「一般参加者8人」「通訳54人」「高校教員90人」「アドバイザー(現役高校生)49名」「スタッフ38人」となりました。
 情報提供の仕方、相談の受け方・答え方、になれてきた半面、当日持ち込まれる進学相談も、簡単には解決できない(即答できない)込み入ったものも多くなってきています。まだまだ「ガイダンス」の使命を終えることはできないようです。
(大和西分会)


 川崎支部レクリエーション
薫り高い蕎麦と味噌作りで日常からの解放

 何かと管理、規制の多い社会、職場、ストレスのたまる毎日から解き放たれて、自らの手で物を作り、美味しいものを食する喜びを感じようという試みで、川崎支部、秋のレクリエーションとして、蕎麦打ち・味噌作りを楽しみました。11月18日、生田東高校の調理室をお借りして、子供2人を含め、19人が参加しました。蕎麦は北海道産、秘伝のニ八蕎麦。水の加え具合が難しいようでしたが、平たく延ばした蕎麦を切り揃え、細くきれいに出来上がったものや、太くてごつごつ、田舎蕎麦のようなものまで、いずれも茹でたての薫り高い蕎麦の味を堪能しました。味噌は津久井産の大豆30キロを、すりこぎと手で磨り潰し、高知県佐賀町の天日天然塩と炭室麹を使って仕込みました。一年後の熟成が楽しみです。分会の交流もでき、楽しい一日を過ごすことができました。
(多摩分会)