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高校神奈川 No.555

2008年6月27日

子どもたちの「全日制に行きたい!」気持ちを行動に!
−09募集枠の拡大署名の成功にむけて−

神教協(神高教・神教組)は、5月〜7月にかけての最大の教育運動課題として「公立全日制高校の募集定員拡大」をかかげ、県民署名にとりくんでいる。この間、神教協として県下主要駅頭で休日を利用した宣伝・署名活動を展開、県民への訴えを行っている。署名の第1次集約は7月4日、第2次集約は7月末日となっており、30万筆の目標をなんとしても達成するため、残された期間全力でとりくみをすすめよう。

県民署名、各駅頭で好反応
 格差社会が深刻化する中で、私学への進学者が減少し、一方公立の定員枠が拡大しないため、この数年神奈川の全日制進学率は低下し続け07年度には89.3%と90%を割り込んでおり、全国で最低となっている。進学希望の面では、県内の公立中学校卒業予定者のほぼ8割が県内公立高等学校全日制への進学を希望しているのにも関わらず、「公立全日制」6割、「私立全日制・その他」を4割とすることが、神奈川県高等学校設置者会議の中で合意されていることが背景。その結果、意に反して定時制・通信制に入学せざるをえない子どもたちや進学そのもの断念するこどもが増えている。
 このような状況を打開するため、神教協では県民的な運動を起こそうと今回の署名運動を提起した。連合神奈川も「格差」の問題としてとらえ全面的に協力を確認しており、署名がすすめられている。
 県下駅頭では6月7日には橋本駅で、6月14日には藤沢駅、川崎駅で宣伝、署名活動を実施。いずれも1時間程度の行動の中でチラシ1000枚がはけ、署名も300〜400筆集まるなど、県民の高い関心が示された。
 今後6月28日には桜木町駅、横浜駅相鉄口、7月6日には小田原駅、横須賀中央駅、相模大野駅での駅頭行動を予定しており、組合員1人10筆の目標達成とともに、多くの分会、組合員の参加が期待される。


08民主化方針案を提起−第5回分会代表者会議
 職員会議を中心とした学校運営・企画会議の役割整理・総括教諭の役割・業務の整理などを重点課題に

 神高教執行委員会は第5回分会代表者会議で、この間のアンケート集約、調査等に基づいて「08民主化方針(案)」を提起した。今後職場討議、民主化対策会議等での論議を経て決定、各分会での方針策定とあわせて「協力協働の学校運営の確立」に向けて運動をすすめる。特に今期は「総括教諭と主幹教諭の関係をめぐる交渉」の中で「05年度導入時の確認にいささかの変更もない」「導入時の趣旨と異なる実態があれば検証し是正する」との当局確認を生かし、校長等による不適切な学校運営について本部・分会一体となってその是正をめざすとしている。今年度の重点課題は以下の通り。

  1. 職員会議の学校運営での位置づけの再確認を行うとともに、それにふさわしい民主的で効率的な運営を追求する。特に今期にあっては、「参加者の発言の保障」「意向の集約の実施」「協議内容の尊重」の面での前進をめざす。
  2. 企画会議は職員会議における全教職員の迅速な共通理解の形成、一体的な学校運営を推進するための機関であることを確認し、その役割について整理する。特に今期にあっては、「企画会議の業務の特定(グループ間の調整、重要事項における事前論点整理など)」をすすめるとともに、「協議題の事前公開および協議内容の事後公開」など全教職員による情報の共有化を位置づける。
  3. 総括教諭の役割・業務について再確認し、中間管理職的位置づけを排除する。特に今期にあっては、「総括に業務を押しつけない、総括は業務を抱え込まない」「企画会議は勤務時間内で行う」での合意形成をすすめる。また、座席配置、名簿、離退任式での紹介などでの無用な区別を排除するとりくみをすすめる。
  4. 各学校の校内組織は管理規則の範囲で各学校で決定できることを確認し、組織上の課題を全教職員が共通認識できるシステムを確立する。特に今期においては、校内組織のあり方を見直すための組織作りを中心に「校内組織検討委員会等の設置」を追求する。
  5. 校内人事については「ルール」の確立を追求する。
  6. 校内財政については、私費負担軽減を視野に入れつつ、予算編成・執行・決算についてオープンな運営を追求する。
  7. 専門職種については、無用な業務制限を行わせないことを追求する。
    特に「司書・現業職員のグループへの位置づけ」を全分会で達成できるよう追求する。

08高校生平和大使に原田さん(横浜国際高校)
カンパ・署名に協力を

神高教は06年以降、毎年夏、核廃絶高校生1万人署名を携えて国連軍縮本部に派遣している高校生平和大使の運動をサポートしてきているが、08年度の高校生平和大使の選考が5月11日実施され県立横浜国際高校2年の原田愛美さんが選出された。原田さんは、今後大使として駅頭での署名活動や様々な集会で署名の訴えを行いながら8月16日から23日までジュネーブ他に派遣される。

 この運動は、98年に長崎で始まり、神奈川では06年から実行委員会を作り、神奈川選出の高校生平和大使を送っている。
 今年度の高校生平和大使の応募者は12人。面接選考では、それぞれが平和に対する強い思いを様々な形で表現、難航しましたものの、最終的に昨年以来積極的に運動に参加してきた横浜国際高校2年の原田愛美さんが選出された。審査委員は(元高校生平和大使の2名、高教組園部委員長他1名の4名)。また、大使の他に同行者として原菜々美さん(横浜商業高校3年)も選出された。
 6月15日には、全国から今年度の高校生平和大使が長崎に集まり、結団式が行われた。結団式やその後の記者会見、そして「ながさき平和大集会」の中で原田さんは「神奈川では署名活動を1時間やっても20人もあつまらないほど長崎とは意識の差がある。被爆者の話を聞ける最後の世代だからこそ、私たちが平和の願いを神奈川や国連で訴えたい。」とその意気込みを語った。昨年の神奈川の平和大使である高村千紗さんは「高校生平和大使として伝えなければならないことをじっくり考えてほしい。」とエールを送った。
 今後も平和大使や高校生一万人署名活動のメンバーは週1回のペースで国連に届ける署名を集める活動を続けていく予定。各分会には派遣に向けた資金カンパの要請が出されており積極的な協力が要請される。


インタビュー
08運動方針のポイントを聞く

【公立全日制定員の拡大で教育での格差是正のとりくみを
               原子力空母母校化反対に結集を


7月4日5日の両日保土ヶ谷公会堂で神高教第 回定期大会が開催される。大会で論議される今年度の運動方針のポイントについて佐藤書記長に聞いた。

編集部 「定期大会が目前となりました。」
書記長 「5月中旬に大会方針の一次案を提示をし、それをもとに全分会を執行部で回ってきました。組合員のみなさんからは現状をめぐって多くの意見や質問を頂いてきました。」
編集部 「そうしたなかから見える今年の運動のポイントは何でしょうか?」
書記長 「まず、教育の部分では、公立高校の募集定員拡大のとりくみです。この間公立全日制は『狭き門』となってきました。この中で、結果として定時制に生徒があふれる状況が出現しています。」
編集部 「どうとりくみますか?」
書記長 「今後の中学卒業生はさらに増加が予測されています。この中で公立全日制の枠が確保されないと、希望実現が図れないことが拡大されます。こうした観点から、今年度は連合神奈川の協力を得るなど、署名をさらに幅広くすすめています。また、神教組とも協力し、駅頭での署名を行うなど、県民的なアピールもすすめています。
編集部 「県教委の学校現場の実態を無視した『施策』への不満の声も大きいですね。」
書記長 「その通りです。神高教では、年度当初に行う『教育改革要求』」のなかでも重点課題としてその見直しを迫っています。」
編集部 「具体的には?」
書記長 「たとえば『シラバス』『観点別評価』で考えれば、県教委は『生徒による授業評価』をあわせて、『授業改善』をすすめるとしています。しかし、多くの現場では、効果があがらないばかりかいたずらに多忙化を生じさせています。同様なことは『地域貢献デー』『学校へ行こう週間』『あいさつ一新運動』にも言えます。施策の検証のなかで、見直しを求めていくことが重要です。
編集部 「生活課題でのポイントは何でしょうか。」
書記長 「昨年は6年ぶりのベア勧告を受けて、10年ぶりとなる差額支給が位置付きました。一方で今年の6月の一時金から勤勉手当に、09年1月からは昇給に、人事評価の結果を用いた給与への反映がスタートをします。神高教は県労連確定闘争の妥結を受けて神教組とともに県教委交渉のなかで、運用について確認してきました。こうした運用が確認通りに履行されるかを検証していく必要があります。」
書記長 「具体的なとりくみは?」
編集部 「各組合員に『私の賃金手帳』を配布し、人事評価の結果や反映の結果を記録するとりくみをすすめます。もちろん、全体状況は本部で確認し、問題ある運用は是正のとりくみを行います。
書記長 「職場の多忙化が顕著なようですが。」
編集部 「そのとおりです。県教委も重い腰を上げて『教職員の勤務実態にかかる検討会』で検討を行っていますが具体的な指針づくりはまだまだ不十分です。一方で、今年の確定闘争に向けては勤務時間が大きなテーマとなります。今年の勧告のなかでは勤務時間の縮減が勧告されることはまず間違いありません。県庁の職場では昼休み時間の延長を求める声が多くありますが、学校では現実的ではありません。実効ある時短にどうつなげるかは大きな課題といえます。」
書記長 「教職員賃金にも動きがあるとか。」
書記長 「08国教育予算では3点変更がありました。一つは義務教育等教員特別手当の引き下げ、二つ目は部活特勤の倍増です。これらは県人事委員会勧告でのとりあつかいと確定での決着が課題となります。もう一つは学校教育法の主幹教諭等への処遇です。」
編集部 「具体的には?」
書記長 「国は主幹教諭を配置した都道府県に対して給与増となる部分の国庫負担の増額を行うとしています。神奈川の総括教諭のとりあつかいについて、県は管理規則上の整理を行ってこの財政措置を受ける必要から、神教協(神高教・神教組)との交渉を行ってきました。この交渉の中で、神教協は『05年の制度導入時の趣旨を変えない』『総括教諭の位置づけや役割を一切変更しない』ことを確認してきました。また、特に高校にあっては現実の職場組織や総括教諭の職務のあり方が、制度導入時の確認から大きくズレていることを指摘し、この点についてはことを当局と確認しています。」
編集部 「民主化との関連で大きな課題といえますね。」
書記長 「そうですね。今回の交渉の中で確認した『05年の制度導入時の趣旨を変えない』『今後検証・是正をはかる』をテコにして各学校での民主化を前進させる必要があります。現在、各分会の協力のもとに『民主的学校づくりの点検アンケート』と『総括教諭を対象としたアンケート』を集約しています。この中から課題を集約し、早急に今期の民主化方針を確立し、とりくみをすすめたいと考えています。」
編集部 「そのほかの課題ではどうですか?」
書記長 「人事については08年4月人事においては、@規模が大きすぎる点、A総括を中心に内示日程が遅い点、を中心に年度当初の学校体制の準備に支障を生じている状況が指摘されています。こうした点の是正に努めます。また、大量退職大量採用時代の再来のなかで、若年層の組織化も課題です。」
編集部 「平和や憲法の課題に関しては?」
書記長 「参議院の与野党逆転のなかで憲法改正への動きは沈静化しているかに見えますが、予断を許さない状況は認識しておかなくてはならないと思います。しかし、なんと言っても現下の最大の課題は横須賀への原子力空母の母港化反対のとりくみです。」
編集部 「8月19日の母港化がアナウンスされていますが。」
書記長 「火災事故の影響もあり遅れるという報道もあります。しかしわたしたちの反対の意思の表れとして、7月19日の現地1万人集会に当面最大の結集をはかりたいと考えています。」
編集部 「最後に定期大会に向けて」
書記長 「一年間の運動方針を決めるだけでなく、現場からの声を集める議論を多く交わすことができればと思います。多くの方の参加のもとに活発な議論が行われることを期待しています。」


外国人の人権保障は、誰にとっても住みやすい国の第一歩
外登法連絡会議 第21回総会

 5月30日、県民サポートセンターで外登法連絡会(民族差別撤廃・外登法改正をめざす神奈川県連絡会議)の第21回総会が開かれた(参加約50人)。外登法連絡会は、自治労・全水道・県教組・神高教の県内4労組を中心に構成され、神奈川人権センターや「かながわ多文化共生推進ネットワーク」に結集し、外国人の人権問題などに主体的にとりくんでいる。
 当日の学習会は、カラバオの会の渡辺英俊さんの講演「多民族・多文化共生の明日へ」。牧師である渡辺さんが、寿町でフィリピン人労働者たちと出会ったのは80年代後半(カラバオはタガログ語で「水牛」の意)。在日コリアンの支援運動にかかわっていた渡辺さんが、「ニューカマー」の支援へフィールドを移した背景、偽装請負や違法派遣の問題は、外国人労働者にとっては当時から日常的な問題であったこと等々が、在日外国人をめぐるここ20年来の情況を振り返りつつ語られてた。
 いちばん弱い部分へのしわ寄せを見過ごせば、結局は自分に降りかかってくるのだ、という渡辺さんのお話は、公務員として「安定」した職場に身を置く私たちにとって、改めてかみしめるべき内容であった。 
 


「組合歳時記」復刻新版2
6月−ボーナス− 

 夏期の期末勤勉手当が30日支給される。昨年度は期末手当1.4月分、勤勉手当0.725月分の合計2.125月分であったが、今年度から「勤務成績の給与への反映」が決着したことを受けて勤勉手当については「特に優秀0.875月分10%」「優秀0.805月分30%」「良好0.735月分」という格差支給が導入スタートする。
 この手当、一般に「ボーナス」と呼ばれるが、この言葉はラテン語のBONUS(良いもの)に由来し、本来は、会社が株主に支給する特別配当金を意味している。
 賃金関係に使われる場合には、ふつう、特別に支給される「賞与」を意味し、もともとは標準作業量を超えた場合に、基本給にふかして支払われる賃金の形態を指す言葉だった。
 日本では戦前から盆・暮れに奉公人に対して一定の金品が与えられる慣習があったが、戦後はむしろ、日常の低賃金を補給するための越夏、越年資金として要求されてきた経過から、能率給的な意味は薄くなった。労働組合の側でも「賞与」ではなく「期末手当」「一時金」とよび、生活給として要求してきた。
 しかし、高度成長の終焉とともに、民間では基本給での賃上げが抑制され、企業業績を一時金で反映させる手法が広がるとともに、「成績主義」「能力主義」の名の下に、労働者個々人に対する格差支給が広がった。
 公務員については法・条例によるが、神奈川県では給与条例で財源が明示され、規則により支給方法(支給上限)が設定される中で、長く一律支給が維持されてきた。しかし、上記の民間実態が広がるとともに、公務員バッシングの中で、公務員にも格差支給を求める政治的な圧力が強まり、人事院・人事委員会もこれに追随する勧告が出される中で、県労連として「地道コツコツ働いている職員に報いる」「いたずらに差をつけない」「職員全体のモチベーションアップに配慮する」などの言質を得る中、ギリギリの判断で06年確定闘争で決着、そのコンセプトで制度設計がすすめられた。
 導入に際しては「組織の分断につながる」との懸念が強くもたれたことから、神高教としては、一定のスパンの中で実態を検証し、制度設計のコンセプトを維持させるとともに、賃金不合理の是正などにも活用できる方途を追求するとしている。