本文へジャンプ

ホーム > 機関情報 > 高校神奈川 > 高校神奈川 No.559

高校神奈川 No.559

2009年1月21日

新年のごあいさつ
神奈川県高等学校教職員組合執行委員会
謹賀新年 今年もみんなでガンバロー

礼文での出来事   執行委員長 園部守
 明けましておめでとうございます。
 「未曾有」とか「百年に一度」とも形容される狐烈な不況風の快音荒れる中での新年となりました。この不況下で「格差」は「豊かさ」と「貧しさ」のレベルではなく、まさに「生存権」の問題になっています。この状況にどう対処していくのか、労働組合もまたその真価が問われる時代になっているといえます。
 暗い話の争い中で、昨年の「ちょっといい話」をひとつ。昨夏礼文島に旅をしました。宿は、この時代に今でも若者で賑わうというYH。礼文島の北端から、南のYHまで10時間かかっての徒歩コースをYHに集まった若者とともに歩ききって、狭い風呂に入った時に、聞くとはなしに聞いた貧乏一人旅の若者どうしの会話です。
A「俺、明日帰る。」
B「俺はまだ旅を続けるつもり。ところで帰る金は?」
A「帰りのフェリーのチケットはあるけど、所持金はあと100円。これで大丈夫かなあ、って不安」
B「そりゃあ大変だな。スーパーでバナナが一房100円だったからあれを買っていけば何とかなるかも」
A「それはいい。それにカップ麺が1個あるから」
B「そうだ。俺もカップ麺を2個持っているから1個おまえにやるよ」
A「それは申し訳ないよ。おまえだってまだ旅を続けるんだろ。金もあと300円って言ってたろ」
B「いや、俺は何とかするから、遠慮しないで持って行けよ」
A「それはできないよ。」
B「俺もあちこち旅をしてさ。ずいぶんといろいろな人から世話になってきたんだけど、いつか俺も人になにか渡せないか、って思ってたんだ。いい機会だから俺にも誰かになにかを渡せた、っていう気持ちを味あわせてくれよ」
A「俺もずっとそう思ってきたんだ。だけどもらうわけにはいかないよ。」
 一つのカップ麺をめぐって二人の押し問答は続きました。こんな特者たちが希望のもてる社会にするために、頑張りたいと思っています。



ウォッカに乾杯   執行副委員長 畠山幸子
 牝馬として64年ぶりにダービーを制したウォッカは、今年の秋の天皇賞で同じく牝馬のダイワスカーレットと競り合いの末、鼻差で勝利した。競馬が好きなわけでもなく、むしろ無駄に負ける可能性のあるギャンアルは苦手なのだが、なんだかわけもなく、嬉しい。  以前、ヒシアマゾンが活躍した時も、そうだったが、「牝馬が勝つ」ということに、妙に心踊ってしまうのだ。
 同じ性だからといって、無条件に共感をもちあえるわけもなく、まして代弁者となりうるわけでもない。それでも、高校生たちの前に、どんな場でも女性が活躍している風景をつくりたいと思ってきた。日本のGEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)は75カ国中42位。意思決定への女性の参画はまだまだだ。
 よし、今年も、ウォッカ片手に酔どれスパートだ!


不正には角を突く姿勢を持って   書記長 佐藤治
 08年から09年の年越しは、「派遣切り」などの格差問題がこれまでになく注目を浴び、課題になっています。高校で働く私たちはかつてから家庭の経済力と学力、進路などをつないだ格差問題を以前から感じ、指摘してきましたが、いよいよその深刻さは全社会的なものとなっています。
 また、同時に公務員や労働組合を「勝ち組」「既得利権組」と見る目も少なくありませんし、そうみられて仕方のない面があるのも事実かもしれません。で、あるからこそ格差問題への発信を私たちからしていくことが求められているのだと思います。アルファベットの「A」は牡牛の頭の杉がその起源とされているそうです。不正には角を突く姿勢を持ってあゆみを難める年としたいものです。


総選挙は社会を変える機会   書記次長 佐々木克己
 激動の一年を終え、今年こそ平穏な年を願いたいところです。しかし、今年は総選挙の年です。政治をかえ、政策の方向を変えなくてはなりません。教育においては、免許更新制、教育基本法、学校教育法などここ数年の間に制度は大きく変えられました。社会における雇用も劣悪なものに変えられてきており、若者の半数が非正規雇用として働かざるを得ない状況にあります。かつての総中流時代といわれていた日本が、格差と階層化の激しい社会に一変してしいました。希望を持って学校を卒業してゆく高校生たちに、明るい未来を期待できるようにすることが重要になってきています。次の総選挙は社会を変える機会です。少しでも暮らしやすい社会にしてゆきたいものです。


年が明けたものの   書記次長 川野典子
 16年前に現場に戻った頃から、すなわちバブル崩壊以降、労働環境は少しずつおかしな方向に向かい、気付いたらこんな異常な世の中になっていた。いつも誰かが誰かを監視し、評価する。空気の読めない人をKYといい、駄目なレッテルを貼る。でも、空気読むことばかりに心を砕いて、みんなと同調したふりばかりしていると、人と人は本当のところでつながら繋がらない。
 格差と貧困の拡大再生産を食い止めるには、1人でも多くの人が繋がること。組合の存在意義が大きく問われている。安定した雇用と労働条件(働き方)の改善なしには、異常な世の中は変わっていかない。KYな人がいてもいいじゃないですか。(でも空気・経済・国民感情・読み取ることが仕事という人はねえ。)ってことで、今年もよろしくお願いします。


あらためて人権の実現へ    執行委員 飯川賢
 格差拡大社会の中で、人権を保障することがどんどん難しい世の中になっています。非正規労働者の安易な首切り・ワーキングブア・監視社会・個人情報収集など、人権がどんどん後退しています。
 行動する中で、一つ一つ変えていきたいと思います。一発逆転の大ホームランも大歓迎ですが、まじめにひたむきに前向きに日々を重ねていくことが、少しずつでも世の中を変えていくと信じています。
 今年は、衆議院選挙か必ず行われることになります。こちらは一発逆転大ホームランになるよう望んでいます。住みやすい、人権を保障できるあたりまえの世の中にするために、日々を重ねていきたいと思います。今年もよろしくお願いします。


現業職員の重要な年   執行委員 具志堅進
 2009年は全国の現業職員にとって非常に重要な年となると思っています。
 行政職や実習教員への「任用換え」や業務の「民間委託」攻撃は西日本から全国に広がっています。私たちは、子ども達が安全にまた、安心して学校生活をしていく上では「学校には直採の現業職員が絶対に必要だ」と考えています。そのためにも私たち現業職員は、今後学校において安全に関わる「専門職員」を目指して、日常業務に取り組んでいきます。
 09年度各地域で実施される現業業務の「共同作業」はそれを証明するための取組であり、新採用を再開させるための取組です。それを可能にするのは、「共同作業」の成果に対する他の職種や生徒、保識者の「学校には現業職員が必要だ」という世論です。
 現業組合は、この「共同作業」の取組を「民間委託反対」の運動と位置づけています。 神高教、現業組合が一体となった取組が必要です。協力・支援をよろしくお願いします。


新しい仲間を迎えるために   執行委員 阪本宏児
 昨年は執行部の一人として十分な働きかできなかったことを、まずはお詫びいたします。今年は皆さんからの「認知」を得るべく、心していきます。
 いま神高教最大の課題は、新採用者の加入にあると思います。他県の教組もこの問題では苦闘していますが、例えば私が教員になってからの十数年を顧みても、昨今ほど労組の意義を再確認するような争くの報道に接したことはありません。労働運動には、久々の追い風が吹いていると思うのです。にもかかわらず、若い教職員が組合加入に逡巡している現実…。
 原因を冷静に、よく考える必要を感じます。そして同時に、この現実をこれまで以上に組合全体で共有していきたい。若手に声をかけやすい関係と雰囲気づくりを、改めて意識する一年にしていきましょう。私も微力を尽くします。


拝啓、安倍晋三様   日教組派遣執行委員 藤本泰成
 世界的経済不況の中で、派遣社員は容赦なくこの冬空の中に、住む家もなく放り出されています。あなたの言った「誰もがチャレンジできる社会」「頑張る者が報われる社会」を信じて、一生懸命働いてまいりました。まだ、努力が足らないのでしょうか。帰る故郷も冷え切っています。駅前はシャッター街、雑木林と小川、水田か広がっていた風景は、ひしめき合う大型ショッピングセンターで埋め尽くされています。戦後政治が、ブルドーザーで国士を掻き回した結果として、日本の原風景とその精神風土、あなたの言う「美しい国、日本」が壊されてしまいました。
 志半ばで、首相の座を放り投げたあなたに、今こそ、本当の気持ちを聞きたいと思います。


日教組 第20回関東ブロック 
カリキュラム編成講座
記念講演 池田賢市
「教員免許更新制にみる教育改革の諸問題」

 分科会に先立って行われた記念講演では、免許更新制にともなう諸問題が、更新講習を試行した側の視点と体験を交え、非常に興味深く語られた。池田さんの中央大学では、今回300人の受け入れ体制をとり、受講者は約230人。「殺気がみなぎると言ったら言い過ぎですが」、ともかく「皆さん怒ってていた」という。なお、池田さんは、昨年の県教研で講演をお願いした気鋭の教育学者。

ターゲットは「人間」
 文科省は「最新の知識技能を習得させるため」とするが、複数の免許状を持っていてもそれに応じた更新ではないし、「子ども」がいないことが最大の特徴である大学に行けというのもおかしな話。目的と方法の矛盾であり、免許それ自体よりも、「人間」をターゲットにした制度と感じる。「免除」対象者がいたり、「デモに参加する教師は免許剥奪」などと放言する自民党議員がいることは、その表れではないのか。教員の「非正規雇用化」と言ってもよい。
試験方法のジレンマ
 講習での試験方法は、いまのところバラバラ(池田さんは、自分の意見を書いてもらうレポートのようなものにした)。しかし文科省からは、1点刻みで点数化しろと釘を刺されている。くだらない穴埋め問題にすれば、「せっかく受けるのに」となるだろうし、「ちゃんと」やれば与党の思うつぼで、悩ましい。
 大学側は不安と期待?
 大学関係者のなかには「ドル箱」と明言する者もいる。教育学のポスト確保にもつながるし、500人の受講者が3万円払うだから小さくない。一方で講習内容の設定は容易でなく、学内の人材でカバーできないこともある。「中身」を用意した民間企業の参入を文科省が認定する可能性も。
個人情報が収集可能に
 通信による受講に際しては、本人確認に声紋認識をとり入れる方法まで考えられている。職のために、そこまでの個人情報を提供せざるえないとすれば、これは最大の問題の一つ。講習点数の原簿の保存は、既に文科省から言われている。教委にある勤務成績等のデータがリンクされれば、教員の個人情報の一元的管理が可能になる。
大学も文科省の統制下に
 講習内容は文科省統一の書式で受講者から評価される。大学教員も序列化され、大半の教育課程にも介入されかねない。大学の教員養成課程が文科省の影響下に置かれてしまう。
 では、一体どうすればよいのか。対抗策はあるのだろうか。
負担軽減と大学との関係づくり
 現行の研修制度をもって、できるだけ更新講習と見なしていくべき。ただし、人事権をもつ教委が身分を脅かさないようにする必要はある。教委が「都合のよい講座」を指定してくる可能性も考えられる。教組と大学がよい関係をつくり、受講者が「選ぶ力」をつけていくことも大切になる。
受講料問題
 資質向上が教委にとって必要なら、そのための費用が個人負担でよいのか。10年研との関係などから、個人負担の費用が不公平になってはならない。こうした問題を通して制度の性格を確認していく。
 最後に、池田さんの「魂の叫ひを」を一言。「教員の日常的実践を知らないのに、資質能力の刷新にかかわる講習などできるはずがない!」(阪本宏児)


キャリア教育分科会 「働くことは楽しいこと」を教える教育
 今年度は、今やすっかり流行語になっている「キャリア教育」の分科会が設定され、そこに参加した。「キャリア教育」は昔からあったものだが、税や年金の原資の不足から、それらを納めない「フリーター」や「二ート」への批判が高まり、「教育」がいけない、「キャリア教育」が必要だ、と口々に言われ流行語にもなった。雇用形態の悪化や、「希望格差社会」の中で将来や社会に期待をもてないため、若者は「働けない」のであり、原因は「教育」ではなく、「社会」であることは明らかである。
 文部科学省は、「キャリア教育」で育む能力を(1)人間関係形成能力、(2)情報活用能力、(3)将来設計能力、(4)意思決定能力、の4領域と定義した。(1)人間関係形成能力の育成を「キャリア教育」に特化して求めることは気持ちが悪いし、あとは、(2)調べて、(3)将来を考えて、(4)決める、能力が必要だとの提言は非常にお粗末としか言いようがない。
 講座の1日目には、小学校(千葉県)、2中学校(山梨県、群馬県)から、授業や職場体験などの実践が報告された。いずれも、文部科学省が定義する4領域に沿っただけのもので、自主編成がまったくうかがえない報告だった。2日目には有馬分会の本間正吾さんから、普通高校における職業教育で必要な項目は、(1)働くことの意味、(2)職業についての基礎理解、(3)働くものの権利、(4)他者とともに働くことであるとの提起があった。また、講師の池田賢市さん(中央大学)は、キャリア教育は、「責任ある一市民としての社会参加のあり方を問う教育」とまとめた。
 私はこの講座に司会者として参加し、「キャリア教育」とは、どの産業も社会の中で重要であり、働くことは「楽しい」し、「楽しく」働くことかできることを学ばせる教育だと思った。イチローや中村俊介を夢とさせたり、なりたい職業として看護師、歌手などを挙げさせたりことはキャリア教育ではない。イチローや中村俊介は職業ではないし、看護師や歌手の需要は限られている。わざわざ大変な思いをして職場体験を企画して「働くことの苦しさ」を教える必要はないし、街に出ればいくらでも働く人がいるので働く人の見学も必要ない。それよりも、どんな職業についても正しく評価され、働くことは自己実現を通じた「楽しさ」があり、働けば楽しく生活できる「権利」か保障されることが重要で、そのような社会(働く環境)をつくることを教える教育も重要であると思った。(神野 伸)



原子力空母ジョージワシントン入港抗議集会
横須賀ヴェルニー公園に4800人が結集

 9月25日の原子力空母入港日の夕方、その抗議集会か横須賀ヴェルニ−公園でおこなわれました。当日は4800人が結集し、集会とテモ行進で強行入港に対する抗議の意志を示しました。

 入港当日は早朝抗議集会が横須賀のうみかぜ公園で開催されました。参加者は350人、北は北海道、南は沖縄とまさに日本全国から抗議のために結集しました。
 また、同日の夕方からは横須賀ヴェルニー公園で強行入港抗議の集会がおこなわれました。早朝集会同様に日本全国から結集し、3000人規模で計画していた集会に4800人の参加者が集まりました。原子力空母の母港化に関わる問題点について再度まとめておくと中心的な課題としては、次のようなものがあげられます。
  • 安全性についての情報公開がない中で、原子炉が首都圏に置かれることとなり、原子力災害の危険性が否定できない
  • 空母艦載機による厚木基地周辺の違法爆音がひきつづき周辺住民を苦しめることになる
  • 空母の母港化にともない、護衛艦や駆逐艦なども横須賀を母港とすることになり、横須賀の基地機能強化につながる
  • 米軍関係者の増加により米軍人犯罪の可能性が高まる
 神高教は今後も母港化撤回に向けて、平和フォーラム・神奈川平和運動センターに結集してとりくみをすすめていきます。(飯川 賢)