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高校神奈川 No.582

2010年06月23日

高校生活応援基金 給付スタート
応募総数1700人に

−次年度以降の運営方法、今後検討へ!−

 経済的に厳しい県立高校生について、修学旅行費の一部を援助することを目的とした高校生活応援基金の今年度の給付が6月18日から始まりました。今年度の募集は5月8日に締め切られましたが、応募総数は1699名におよび、この間の厳しい経済情勢の中で経済的に困難な状況にある生徒が増加している実態を改めて浮き彫りにしました。 

応募、想定大幅に上回る
 6月18日から開始された給付は、応募者の中で明らかに支給基準をはずれていた場合を除く1623名に対して、指定された口座への振り込みの形で実施され、同時に各学校長宛には「高校生活応援基金の給付について」と給付決定者の生徒へ交付する「奨学金給付決定通知書」が送付されました。
 高校生活応援基金は、神高教が中心になり県立高校関係者に呼びかけて、本年4月に設置されました。
 授業料減免生徒の急増、奨学金希望者の急増などにみられるように、生徒をめぐる経済状況は、ますます厳しさを増しています。神高教がこの基金を設置した目的は、こうした厳しい環境にある生徒に対して、高校生活の中で大きな負担となりながら生活保護でも支援対象となっていない修学旅行費の一部を給付することで、こうした生徒を直接支援するとともに、改めて負担軽減の施策を県や国にとらせるための世論を喚起していこうとするものです。
 神高教ではこの事業を中心に、非正規労働者などに対する支援事業や、日教組が実施した「子ども救援カンパ」、連合が実施した「雇用・自立カンパ」と併せて3年間時限の「地域・教育支援事業」として昨年度の定期大会で確認されたものです。
 4月から開始された募集では、連日保護者から相談が相次ぎ、中には「母子家庭、子ども4人、年収200万」などという厳しい経済状況を訴える相談も寄せられるなど、改めて子どもたちがおかれている厳しい実態が明らかになりました。基金としては当初3年間で給付対象者を2500人と想定しましたが、今回、想定を上回る応募があったことから、次年度以降の運営方法について、今後検討をすすめることが必要となっています。

退職者からも多額のカンパ
 高校生活応援基金の設置にあたって、「県立学校教職員退職者会」(「退職者会」)
の会員の皆さんに協力の要請を行ったところ、短期間の間に多額のカンパが寄せられ、6月15日現在その総額は79件101万円に達しており、その後も寄付の申し出が続いています。
 このことは、給付を受けた生徒ばかりでなく、この事業を実施している私たち現職の者にとっても、力強い励ましとなりました。今後、組合員カンパの実施が予定されていますが、退職者の皆さんのあたたかい励ましに応えるべく、とりくむ必要があります。


「無保険」の高校生世代に救済策適用に
 全国で1万人以上といわれている

 7月1日から、保護者の国民健康保険料の滞納により「無保険」に陥った高校生世代の子どもに対して、短期保険証が交付され、保険診療がおこなえる救済策が実施されることとなりました。これは去る5月12日に参議院本会議で国民健康保険法が改正されたことによるものです。
 学校の保健室に薬をもらいに来る生徒の実態から「無保険の子ども」の実態が明らかになり社会問題化したことを受けて、08年12月に民主党を中心とする当時の野党議員の提案でその救済策が提案されましたが、与野党協議の中で救済対象が「中学生以下」とされたことから、高校生世代への拡大が課題となっていました。政権交代後、昨年12月には厚生労働省が拡大の方向性を示し、今国会での成立をみたことで、実施されることとなりました。
 救済の対象となる高校生世代は全国で1万人以上といわれいおり、県立高校に通う生徒の中にも相当数の対象者がいることが想定されます。神高教は当局に対してその周知を要請しました。