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不起立氏名収集

神奈川新聞2007年11月07日

例外適用拒否を
弁護士ら審議会に要望書

 県教育委員会が県立高校の入学式・卒業式の君が代斉唱時に起立しなかった教職員の氏名を収集している問題で、横浜弁護士会の有志、法曹関係の団体、教職員らが6日、8日に開かれる県個人情報保護審議会(会長・兼子仁東京都立大学名誉教授)に対し、県個人情報保護条例上の例外規定を適用せず、県教委の収集継続を認めないよう求める要望書を相次いで提出した。
 要望書を出したのは、同弁護士会有志の大川隆司、岡田尚両氏ら6人、県内の弁護士約100人で組織する自由法曹団神奈川支部、教職員は県教委に対して異議申し立てをしていた16人。問題をめぐっては、県個人情報保護審査会が10月下旬、不起立教職員の氏名は、同条例が原則として取り扱いを禁じている「思想信条に該当する情報」と認定、県教委に収集停止を求めた。
 県教委は2006年以降に収集した教職員延べ193人分の資料は廃棄する一方、来春の卒業式以降も氏名収集を継続できるよう例外適用を求めて同審議会に諮問した。
 同条例では同審議会が「正当な事務事業の実施のために必要」と判断した場合に例外適用を認めているが、大川弁護士らは「正当な事務には当たらず、行政が教育現場に介入して強制するのは許されない」と話している。

(成田 洋樹)