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放課後はネット 横浜市の中高生・生活調査
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神奈川新聞2008年03月21日 |
1時間以上が2割超 勉強より割合多く
放課後、毎日1時間以上インターネットやオンラインゲームで遊ぶ子供は2割超。横浜市内の中高生計1万人余が答えた同市思春期問題連絡会(岩室紳也会長)実施の生活実態調査でこんな結果が出た。中でも、高2は25%近くが1時間以上ネットやオンラインゲームで遊ぶと答え、1時間以上勉強すると答えた20・4%を上回った。(石尾正大)
アンケートは昨年9月、市立中18校の1〜3年生、市、県、私立高計13校の2年生を対象に実施され、10,787人が回答した。
ケータイ所持率は中1で68%、高2で97%に上り、インターネットを利用している生徒は中1で66%、高2で93%に達した。
ネット利用の目的は「趣味・遊びについて調べる」が中学生59%、高校生71%。「音楽やゲームをダウンロードする」が中学生36%、高校生46%、「ブログや掲示板を読んだり書き込んだりする」が中学生20%、高校生42%だった。「勉強について調べる」は中学生が29%に対し、高校生は12%にとどまった。
ケータイやネットで1日にメールする回数は「20回以上」が全体で20%以上を占め、中3は36%とコミュニケーション手段がメールに依存する傾向がうかがえる。
朝食を毎日とる中高生は「ネットに悪口を書き込んではいけない」と88%が答えたのに対して、まったくとらない中高生は77%。友達へのいじめも、朝食を毎日食べる中高生は88%が「してはいけない」と回答したのに対して、まったく食べない中高生は74%と、朝食の有無で規範意識に差が生じる傾向にあった。
親対象にシンポ「子供と会話重要」
横浜市思春期問題連絡会と同市は20日、同市中区山下町の横浜産業貿易センターで公開シンポジウムを行い、思春期の子供を持つ親など約100人が出席した。
同連絡会は昨年6月に発足。インターネットの専門家や臨床心理士、大学講師らで構成され、青少年や保護者との意見交換会、思春期問題出前講座などを行ってきた。
シンポジウムでは、岩室紳也会長が「思春期はいま〜大人に見えない子どもたちの課題〜」と題して基調講演。同連絡会が昨年、中・高校生約1万人を対象に実施したアンケートの結果を踏まえ、「親とよく会話している子供はまったく話をしない子供と比べ、いじめや深夜外出に対し『よくない』と考えている割合が高い」と例を挙げ、「子供と親の会話は非常に重要」と呼びかけた。
講演後は公開シンポジウムが開かれ、各委員が「子供は大人からどう見られているか不安に感じている」「ネットだけが悪いわけではない」などと意見を述べた。会場からは、「子供がパソコンはかりして引きこもっている」などの質問が寄せられ、委員が「パソコンを居間に置いたらどうか」などとアドバイスした。
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