高大協力で新テスト
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神奈川新聞2008年03月25日 |
教育再生懇談会
学力担保策に検討
政府は24日、大学の入学定員と志願者が同数になる「大学全入時代」の到来をにらみ、教育再生会議の後継組織として設置した「教育再生懇談会」で、大学進学者の学力担保策を本格検討する方針を固めた。具体的には、高校と大学が協力して実施する「高大接続テスト」の創設案が協議される見通しだ。福田康夫首相が25日夕に官邸で開かれる懇談会初会合で「大学全入時代において、国際的に通用する人材育成の在り方が今問われており、議論を願いたい」と指示する。
高大接続テストは、中央教育審議会大学分科会の作業グループが提唱しており、対象には高校2年生を想定。面接、論文で意欲、適性をみるアドミッション・オフィス(AO)入試、推薦入試の拡大が「大学進学者の学力低下の要因になっている」との指摘を踏まえ、テストの成績で基礎学力を把握し、AO、推薦入試の合否判定に活用する構想だ。
このほか、小学校からの英語教育の実現や、首相が先の施政方針演説で表明した日本への「留学生30万人(受け入れ)計画」の策定も検討課題になる。
首相は初会合で「教育再生会議のフォローアップ」についても議論を要請。懇談会ではこれを受けて、教育再生会議の報告書に盛り込まれた1)携帯電話での子供の有害サイト閲覧を制限するフィルタリング利用を義務付ける法整備2)幼児教育の無償化3)幼稚園と保育所の機能一元化の在り方について検討を進める。
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