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08年度全国学力・学習状況調査

神奈川新聞2008年09月23日

「活用」問題で正答率低下傾向
応用力 さらに重視を

 川崎市教育委員会は二十二日までに、二〇〇八年度の全国学力・学習状況調査結果を公表した。小学校は国語、算数ともに全国平均や県平均を上回ったが、中学校では全国平均をわずかながら下回った。全国的にも川崎市平均でも「活用」問題の正答率が低くなる傾向があるため、市教委は「これまでも考える力や応用力を重視してきたが、さらに力を入れたい」と話している。 (西郷公子)

小学校の国語・算数 全国平均上回る
 結果をみると、小学校の国語・算数とも基礎・応用の両方の問題で全国平均を上回った。特に主として考える力が試される問題で国語・算数とも全国平均を三ポイント以上上回った。一方、中学校は国語の考える力を試される問題では全国平均を上回ったが、そのほかはわずかながら下回る結果になった。
 文部科学省はプラスマイナス五ポイント差には有意な差は認められないとしており、市教委も同様な認識。しかし、全国平均と同様、基礎的な「知識に関する問題」よりも、応用力が試される「活用に関する問題」で正答率が低くなっているため、市教委は来年度から導入される新学習指導要領の下で、さらに考える力や応用力を重視していきたい考え。
 市教委としては小学校の国語では「書く力」を、中学の国語では「データなどを読み取り論理的な文章をつくる力」を付けられるよう指導方法を検討する。小中学校の算数・数学では「単純に計算式を覚えているだけではなく、式がどういう意味か、言葉で問われたときに説明できる力などを重視したい」と市教委では話している。