本文へジャンプ

ホーム > 神奈川の教育情報 > ニュース > 40%が進学断念

40%が進学断念

神奈川新聞2009年04月19日

就職希望の高3遺児調査

 父親を亡くした高校三年生の就職希望者の40%が経済的な事情で進学を断念していたことが、あしなが育英会(東京)のアンケートで分かった。不況の深刻化で今後も増える恐れがあるとして、遺児の大学生らでつくる「あしなが学生募金事務局」は十八日、教育費支援の募金活動を全国四十七都道府県の計約二百五十カ所で始めた。
 調査は同会の奨学金を受ける高校三年の遺児を対象に昨年十二月から実施。約五百八十人が答えた。
 それによると、昨年十二月時点で就職希望者は27%の百六十二人だった。このうち21%が「経済的に進学できない」と回答。「家計を助けるため」とした人も19%に上り、合わせて40%が「生活苦」を理由に進学をあきらめていた。
 この日は東京・新宿の小田急百貨店前で募金開始のセレモニーがあり、遺児やボランティアの学生約二十人が参加。事務局長で和光大四年の戸谷知弘さん(23)が「世界同時不況の今、遺児を取り巻く状況はますます厳しくなっている。親を亡くしても進学の道が絶たれないよう協力をお願いします」と募金を呼び掛けた。女優の竹下景子さんと紺野美沙子さんも応援メッセージを贈った。
 街頭募金は十九、二十五、二十六日にも全国で実施し、あしなが育英会を通じ遺児に届けられる。クレジットカードでの募金もできる。
ホームページはhttp://www.ashinaga.org/