学カテスト 県内の1318校参加 |
神奈川新聞2009年04月22日 |
全国 国公立、初の全校で 県内の内訳は、国・公立の小学校が八百六十四校、中学校が四百十六校で、それぞれ全校が参加。特別支援学校はいずれも公立で、小学部五校、中学部六校だった。一方、私立校は小学校六校、中学校二十校、中等教育学校一校が参加したが、参加率は三割を切った。 全国では小中学校約三万二千三百校(後日実施校も含む)の約二百三十四万五千人が参加。過去二回不参加だった愛知県犬山市が新たに加わり、国公立は初の全校実施となった。 テストは国語と算数・数学の二教科で、それぞれ基礎的知識を問うA問題と、知識の活用力を調べるB問題を実施。児童・生徒に生活習慣を、学校に授業の状況などを聞く調査も行った。 文科省は、過度な競争や学校間の序列化などを防ぐため、実施要領で都道府県教育委員会が市町村別や学校別の結果を公表することを禁じている。 神奈川県教委は過去二回とも成績を公表していない。松沢成文知事は二十一日の定例会見で、県として公表を要請する考えのないことをあらためて強調した。 私学3割届かず 全国平均5割弱 県学事振興課によると、県内私立校の今回の参加率は29・O%。初めて実施された〇七年度には45・1%だったが、二回目に30・8%まで落ち込み、今回さらに2ポイント近く下がった。特に小学校の参加率が20.77%と低く、全国平均(45.6%)の半数以下になった。中学校は前回より2・2ポイント滅の32.8%だった。 三回とも不参加の川崎市内の私立小学校校長は「学校独自で試験を行い、子どもの学力変化は把握できる。文科省に頼る理由はない」とばっさり。二回目から参加を見送った別の私立小学校校長は「子どもの成長は早い。半年前の、しかもあまり詳細な分析ではないデータをもらっても意味がない」と指摘する。 一方、三回とも参加している横浜市内の私立小学校は「全国比較ができるデータは貴重」と一定の評価。県央部の私立小学校の校長も「保護者からすれば、学校がきちんと指導しているかどうかの道しるべになる」と、参加する意義を説明した。(田口要) 「競争過熱」懸念の声も これまでテスト参加に反対してきた犬山市の瀬見井久教育長は同日、市内で記者会見し、「参加し検証した上で、また問題提起していきたい。本来なら全員参加型ではなく、抽出調査で十分だ」と述べた。 |