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楽しく環境問題学ぶ

神奈川新聞2009年05月28日

「エココンビニゲーム」で授業
県立川崎高

 県内中学、高校の教諭らで構成する任意団体「新しい環境学習をつくるネットワーク」が、参加型の環境学習教材「エココンビニゲーム」(合同出版、三千八百円)を作成、発売した。同団体は「子どもたちに体験を通して環境問題などを学んでほしい」と一九九八年に発足。これまで複数の教材を生み出してきたが、市販は今回が初めて。代表の羽角章教諭(56)が勤務する県立川崎高校で二十七日、実際にゲームを使った授業が行われた。
 エココンビニゲームの狙いは、身近にあるコンビニエンスストアを題材に、環境や地域の問題を考えてもらう内容。形式はすごろくゲームと同じだが、参加者がコンビニの経営者となり、環境や地域に貢献すればするほどもうかる仕組みになっている。合計収入額の多さを競う。
 コマには細工があり、「不足しがちな野菜を多くした弁当を販売したところ好評。売り上げ十万円」といったラッキーポイントがある一方、「ガラスを割られ、損害二十万円」といった災難もある。無添加や地産地消食品を手に入れられたり、おむつ替えシート設置や個人宅配などのサービスなどの工夫を凝らすこともできる。
 この日、授業でゲームを試した同校一年の若月健太さん(15)は「電気代節約のための夜間閉店や、自然に優しいエコ容器の使用は、取り入れたらいいのではと思った。ゲームからいろいろ学べて楽しかった」と笑顔。羽角教諭は「ゲームを通して問題意識を持ってくれたらうれしい」と話した。
 ゲームは書店で販売されている。同団体の作製だが、売り上げは合同出版に計上される。 (松島佳子)