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“無保険”高校生世代1万人

神奈川新聞2009年12月17日

県内は全国最多1180人

 保護者が国民健康保険(国保)の保険料(税)を滞納−)て子どもが”無保険”状態になっている問題で、4月に施行された改正国保法の救済措置で対象外とされた高校生世代で神奈川県が全国最多の1180人に上ることが、厚生労働省が16日に発表した調査結果から分かった。
 調査は今年9月に全国の自治体を通じて実施。無保険状態の高校生世代が全国で約1万600人、うち神奈川が11%を占めた。次いで福岡の1118人、千葉の947人などの順。奈良が12人で最も少なかった。
 厚労省は来年の通常国会に国保法の再改正案を提出し、高校生と同年代の若者を含む高校生世代も、中学生以下と同様に救済措置の対象に加える方向で検討している。 昨年12月の改正国保法で、中学生以下については今年4月から救済措置が導入され、親などが保険料を滞納していても6ヵ月間有効の短期証が交付されることになったが、高校生世代は対象外だった。
 “無保険“状態の中学生以下は約3万6500人で、うち約3%の約1200人については、救済措置で導入された短期証が行き渡っていなかったことも判明。原因は、本人が不在で郵送しても届かないケースが最も多かった。
 現在、自治体によって保険料納付意欲のある滞納世帯の中学生以下には有効期間3ヵ月の短期証を交付するケースもあり、結果として滞納期間の長い世帯より有効期間が短くなってしまうという逆転現象が生じており、厚労省は子どもの短期証の有効期間をすべて6ヵ月以上に変更する方針。厚労省の山井和則政務官は記者会見で「将来的には大人の国保の無保険も大きなテーマだが、まずは高校生までの無保険をなくしたい」と述べた。

生活保護未満の世帯数を調査へ−厚労省
 厚生労働省は16日、生活保護を必要とする世帯の実態を把握するため、生活保護で保障する最低生活費に満たない世帯数を調査し、来年2月までに推計を取りまとめることを決めた。
 働いても生活が苦しいワーキングプア(働く貧困層)の広がりを背景に、生活保護基準に満たない暮らしを送る世帯を示す指標が必要と判断、長妻昭厚労相主催の研究会で同日、報告された。