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高校生ら146人 セクハラ被害

神奈川新聞2010年04月24日

「先生から」2割
県教委アンケート調査

 教育現場でのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)が依然としてなくならない現状が、県教育委員会が県立の高校生らを対象にしたアンケートで分かった。セクハラを受けたことがあると答えた生徒は146人。加害者は「生徒」との答えが54・2%と半数以上だったが、「先生」(21・5%)「部活動の指導者」(9・3%)との回答もあった。(下屋鋪聡)

 調査は2006年に続いて2回目で、昨年11月に実施された。対象は県立の高校144校と特別支援学校高等部24校の全生徒計約11万8300人。前回の6倍以上となる2383人が回答した。
 セクハラを受けたと答えた生徒が挙げた被害内容(複数回答)は、「必要もないのに体に触られた」が最も多く71件(22・8%)心「性的なからかいや冗談等を言われた」が63件(20・2%)で続いた。
 「性的な関係を求められた」「携帯電話等で性的な電子メールや画像を送られた」もそれぞれ39件(12・5%)。そのうち、加害者を「先生」としたのは8件と10件だった。
 このほか、「他の生徒が被害を受けた」とする生徒も94人いた。
 被害を受けた後の対応では友達、家族、先生などに相談したケースは39・2%だったが、一方で「我慢して何もしなかった」も32・9%。生徒が被害を訴えることができない実態も明らかになった。県教委では「被害生徒を救済する体制を強化していく。教職員の人権意識を高める指導を徹底する」などとしている。