日教組教研集会
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神奈川新聞2012年1月30日 |
2日目シンポで中高生被災語る
富山市で開かれている日教組の教育研究全国集会は2日目の29日、「子どもたちが発信〜震災からみえる子どものの権利」と題したシンポジウムで中高生らが震災や東京電力福島第1原発事故への思いを語った。
新潟、富山、石川の3県などから中高生と大学生7人が参加。原発事故で福島県南相馬市から新潟県新発田市に避難している中学3年生の小林慧君(15)は「父から『原発が爆発した』と言われて逃げた。避難の呼び掛けはなく、政府に見放されたのかと思った。逃げるときに放射線の情報がなくて親は『間違った方向に行った』と自分をせけていた」と自分を責めていたと訴えた。
つらかったこととして「福島の友達が沖縄から北海道まで全国に散ってしまった」と悩みを明かし、「地元に戻った方がいいかどうか、かなり親と話し合って、福島の高校を受験することに決めた」と話した。
父は仕事のために地元に残り、母と妹の3人で新潟に避難したという。小林君は「将来は人を助ける、人の役に立つような仕事に就きたい」と希望を口にした。
他の参加者からは「原発事故の結果は僕たちが背負っていかなければならない」「震災では大人だけでなく子どもも選択を迫られた」といった意見が出された。
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