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13年度県内公立高入試

神奈川新聞2013年02月15日


19校定員割れ
13校が普通科 制度変更影響か

 2013年度の県内公立高校入学者共通選抜を15日から実施する全日制153校のうち、19校21学科・コースが定員割れとなり、過去10年で最多となった。うち13校が普通科という“異変”について、教育関係者は前後期制から共通選抜に一本化した入試制度変更や導入初年度の影響などを指摘している。 (遠藤 綾乃)

 県教育委員会のまとめによると、5日締め切りの志願者状況では、定員割れは32校37学科・コースだったが、8日の志願変更後には19校21学科・コース(欠員合計151人)になった。志願変更者数は、12年度2136人から13年度1953人に減った。
 特徴的なのは、12年度1校もなかった普通科で13校が定員割れを起こしている点。中堅校でも県立瀬谷は13年度0.96倍(12年度後期選抜1.47倍)、県立上溝0.97倍(同1.40倍)だった。
 定員割れは、前後期制が始まった04年度に10校で起きたが、05年度3校、06年度15校など揺り戻しながら、ここ数年は1桁台で推移してきた。今回の19校21学科・コースは突出している。
 こうした背景として現場の教員や塾関係者は、12年度までは前期選抜の志願状況から後期の傾向もおおよそ見通せたが、今回は共通選抜に一本化されたためにふたを開けるまで志願状況が分からなかったことが要因の一つと推測する。
 今回から受験者全員に面接が課せられ、「面接シート」を作成し面接練習を重ねてきたため、志願校を変更することに少なからず抵抗があったのではとの見方もある。
 また13年度の共通選抜志願者は5万578人で、12年度の前期選抜合格者数と後期選抜志願者数の合計5万1288人に比べて、710人現減少した。塾関係者は「新制度初年度でもあり、公立校を回避し、私立に回った受験生や保護者もいたようだ」という。
 県教委の高校教育企画課は「二次募集も行うので、最終的には定員割れの学校は減少するとみている」と説明している。