県や相模原市がリニア中央新幹線の中間駅を橋本駅(相模原市緑区)周辺に誘致していることに絡み、黒岩祐治知事は28日、有力な候補地とされる県立相原高校について、厚生労働省所管の職業能力開発総合大学校相模原キャンパスへの移転が「現時点で最良」との判断を示した。
相原高は敷地面積約10ヘクタールで、同駅南口正面に位置。同大学校は同駅から西に約2キロの場所にある。敷地は約25ヘクタールで、2012年度末での廃止が決まっている。
事業者のJR東海が中間駅を橋本駅周辺に建設すると決めた場合、同駅北側は再開発事業が完了しているため、駅設置を含めたまちづくりは相原高のある南側で展開することになる。
黒岩知事は「農業など専門的な教育課程の継続、用地取得の可能性、通学の利便性などさまざまな観点から相模原市内のいくつかの候補地を比較した」としている。
JR東海が今秋以降に県に提出する環境影響評価の準備書に中間駅の具体位置が示される予定で、県はこれに備え、県教育委員会や学校関係者らの意見を聞いていくという。
同日開かれた県議会定例会で、八木大二郎氏(自民)の質問に答えた。 (原 隆介)