東日本大震災から復興に向かう日本を海外に知ってもらう「アジア太平洋地域および北米地域との青年交流」(キズナ強化プロジェクト)で、カナダ・トロントのマルバーン高校の生徒20人と教諭2人が震災2周年に当たる11日、海老名市社家の県立有馬高校を訪れた。
政府による同プロジェクトは本年度から始まり、41の国・地域の青少年が被災地などを訪れ、被災地の青少年もそれぞれの国などを訪問する予定。カナダからは4都市の高校生が参加。同校は県内で唯一の訪問高となった。
2日に来日した一行は震災被害を受けた宮城県東松山市などを視察後、9日から同校生徒らの家庭にホームステイしている。
この日の交流会では、犠牲者への黙祷の後、同校の外国語コース1年生39人とカナダの高校生が8グループをつくり、自然災害やエネルギー、原子力発電などのテーマで話し合った。発表では、「学校内でエネルギーを節約し、水力発電なども利用するべき」「原発が利用できるかはそれぞれの国の災害事情による」などの意見が出た。
ともに12年生のロザリンド・ハーヴィー・ライドアウトさん(17)は「津波の破壊力に驚いたが、現地のコミュニティの助け合いが心に残った」、ジェニファー・ヘンダーソンさん(17)は「日本の高校生とは同じ年代だし、両国の生活を比べて、違いや同じところが分かって面白かった」と振り返っていた。 (望月 寛之)