ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)のリスクと適切な使い方に関する研究報告会が25日、川崎市総合教育センター(高津区溝口)で開かれる。小中高校生に情報モラルを教える授業方法やポイントについて、同センターの研究員が提案する。
報告するのは同センターの「情報モラル教育研究会議」。同会議メンバーで市立中学校の教員でもある和田俊雄さん(40)によると、昨年度市内の小学校の4校に1校、中学校の9割以上でSNSをめぐるトラブルが発生。主に無料通話アプリ「LINE(ライン)」や短文投稿サイト「ツィッター」に友人の悪口を書き込むなどのケースが多く、全国的にも同様の傾向がみられるという。
和田さんらは、対人関係において必要なモラルとともに、インターネットの公開性や記録性といった特性を子どもたちに伝えることが必要と考え、研究授業7回実施した。報告会では、研究への助言にあたった目白大学の原克彦教授(情報教育)を講師に招き、子どもたちに事例を示して自分ならどう行動するかを考えさせる指導方法などを紹介する。
和田さんは「インターネットやSNSと無関係でいられない社会を子どもたちは生きていく。『危ないから使うな』ではなく、より良く使える判断力を育てたい」と話す。
研究報告会は午後3時から。教員向けだが誰でも参加可能。参加の申し込み・問い合わせは同センターの和田さん044-844-3711 (北川 文)