県教育委員会は28日、難関大学への現役合格を目指して来年度指定する学力向上進学重点校のうち、県立横浜翠嵐高と湘南高の2校を先行して指定することをあきらかにした。10月の県教委会議で正式決定する。(石本健二)
進学重点校には両校を含む県立17高校がエントリーしており、この中から来年度10校程度を指定する予定だった。だが、この日程では2020年度から導入される大学入学共通テストに初めて挑む現在中学3年生が高校入試を受ける来春には進学重点校が決まらないため、2校を先行指定することにした。
進学重点校選定の指標について県教委は「高校2年生対象の生徒学力調査で高い学力を身に付けさせている」「難関大学への現役進学で高い実績を上げている」など5項目を設定。具体的な進学実績は(1)東京大、京都大、国公立大医学部など難関国公立大学への現役合格者10人以上または(2)北海道大、東北大、東京工業大、九州大、慶応大、早稲田大などスーパーグローバル大学トップ型に現役進学率25%以上−の二つを指標としており、「横浜翠嵐高は本年度、難関国公立校に53人の現役合格実績がある。この2校は学力調査の結果も他校より高い」と選定理由を説明した。2校には授業力や進路指導に優れた教員を配置するという。
来年6月までに2校を含む10校程度を正式に指定。さらに来年度、新たにエントリー校を公募し、3年間程度の実績を見た上で、指定を拡大する方針。
同日の県議会文教常任委員会で報告し、磯本桂太郎氏(自民党)の質問に答えた。
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先行2校を除くエントリー校は次の通り。
川和、多摩、柏陽、光陵、横浜平沼、希望ヶ丘、横浜緑ヶ丘、横須賀、鎌倉、茅ヶ崎北陵、平塚江南、小田原、厚木、大和、相模原