文部科学省は6日、高校生の基礎学力定着と指導改善を目的に2019年度から導入される「高校生のための学びの基礎診断」に参加する民間試験の認定基準を公表した。国語、数学、英語の3教科が対象で、記述式問題を盛り込むことや、英語では「読む・聞く・話す・書く」の4技能を測ることを求めた。
基準によると、基礎学力を判断するとの理念から、中学校までの学習内容も試験範囲に含む。知識や技能を尋ねるだけでなく、記述式などを通じて思考力・判断力・表現力も問うとし、障害のある生徒への配慮の必要性も記した。
基礎診断はあくまで生徒の学力の定着度合いを把握して授業改善つなげることが狙いで、大学入試センター試験の後継で20年度から実施する「大学入学共通テスト」とは異なり、入試判定にもリンクしない。
こうした点を踏まえ、基準では、結果をそのまま学校での成績評価に利用しないことを強調。生徒や学校、都道府県の間で成績を企画することにならないよう、学校側の同意がない結果公表や、第三者への情報提供を禁止した。
民間試験業者からの申請は同日から6月末まで受け付け、文科省が今秋にも認定試験を決める。