県は26日、新型コロナウイルスの対策本部会議を開き、県立高校について9月1日から緊急事態宣言期限の同12日まで、3年生は週2回、1・2年生は週1回の登校を基本とする「分散登校」を実施し、通学者数を約3割に削減することを決めた。
県立高校は夏休み期間が各校で異なり、8月23日以降順次始業している。9月1日以降、分散登校を実施することで、約12万人の通学者数を4万人以下に削減できるという。
登校する生徒は朝の時差通学を徹底するとともに、下校時の混雑回避のため短縮授業とする。安全安心と学びの保障を両立させるため、オンライン学習を活用するほか、登校が不安な生徒については欠席扱いとしないこれまでの対応を確認した。
県立中等教育学校は6年生が週2日、1〜5年生は週1日の登校を基本とし、特別支援学校は時差通学と短縮授業を徹底する。
部活動は原則中止とするが、公式大会への参加は可能。大会などの14日前からはけが防止などの観点から校長の判断で必要な活動を認める。修学旅行や文化祭、体育祭などは延期または中止としている。
市町村立学校については、それぞれの地域の実情に応じて短縮授業や分散登校を実施するよう教育委員会が市町村教委に協力を要請するとした。
黒岩祐治知事はメッセージで「デルタ株による子どもの感染が広がっている。お子さんに熱などの症状がある時は通園・通学は絶対にさせないでください」と呼び掛けた。会議後、記者団の取材に応じ「本来ならば一斉休校をすべきかもしれないが、進路選択で非常に大事な時期でもあり、教育の質を守ることも重要だ」と説明した。(佐々木 航哉)