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感染不安で長期欠席2054人

神奈川新聞2021年09月07日

20年度公立高 県教委が調査
進路や学習面に配慮

 県内の公立高校で、新型コロナウイルス感染症の影響によって30日以上欠席して生徒が2020年度は2054人に上ることがわかった。県教育委員会によると、新型コロナへの感染不安から長期に欠席する生徒は21年度も一定数おり、進路や学習面での配慮を行うとしている。(川口 肇)

 県内の公立高校153校と、公立中等教育学校後期課程2校の調査結果を県教委がまとめた。集計によると、新型コロナの感染不安で30日以上欠席した生徒は2054人(全日制1935人、定時制119人)。男女別では、男子が1113人、女子が941人だった。
 全日制の学年別では1年生が181人、2年生が303人、3年生が1451人で、3年生が全体の7割以上を占めた。受験や就職活動シーズンに感染への不安を減らすためとみられる。年度当初在籍生徒は全日制が12万5384人、定時制が5738人だった。
 県教委は文部科学省の方針に基づき、事情があって感染不安を理由に休む場合、「欠席」ではなく「出席停止」扱いにし、進学や就職で生徒の不利益とならないようにしている。
 学習面では、欠席者には課題学習やオンライン授業の配信などで対応しているという。県教委の担当者は「21年度も感染不安を理由に欠席する生徒は一定数おり、不利益とならないよう取り扱いたい」と話している。
 また、全日制の進路状況では卒業者4万1285人のうち、大学等の進学は2万4093人(58.4%)で、専門学校進学が8736人(21.2%)、就職者3965人(9.6%)と続いた。
 就職者は前年度の4324人から359人減少する一方、一時的な仕事に就いた者は174人(0.4%)で、前年度の93人から81人増えた。新型コロナの長期化により、職種によっては求人数が減ったことが影響した可能性があるという。