増加傾向にある不登校の生徒を支援しようと、鎌倉市は2025年4月に不登校特例校の開設を目指す。市内の中学生を対象としたもので、県内の公立校では昨年4月に開設された大和市に続く2校目となる見込みだ。(鈴木 崇宏)
特例校の候補地は由比ガ浜こどもセンター近くで、1学年10人、3学年で計30人程度の利用を見込む。
30日に発表した23年度当初予算案に関連事業費として2カ年で行う埋蔵文化財の発掘調査費用約1億2千万円を計上した。
市教育委員会によると、21年度の不登校児童・生徒は計287人で、13年度の104人から約2・8倍になっており、「公立中学1校に19人、小学校1校に7人程度がいる計算」(市教委)という。
市教委はこれまで、不登校の生徒に対しては家庭訪問や教育支援教室「ひだまり」での学習支援のほか、課外活動「かまくらULTLA(ウルトラ)プログラム」などを実施してきたが、新たな対策に乗り出す。
特例校では、従来の学校復帰を目的とせず、新たな学びの場を目指すという。
市教委教育センターは「外部とのつながりのない生徒もおり、支援をしていきたい」としている。