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詐欺防止へ理解深め 厚木王子高で「金融DAY」

神奈川新聞2025年6月11日

地域住民ら
ゲームや講話通じ

 地域住民や小中学生に金融の知識を深めてもらいながら、特殊詐欺などの被害に遭わないように気を付けてもらおうと、県立厚木王子高校(厚木市王子、宗方泰司校長)は、「第1回厚木王子DX金融DAY」を開いた。参加者は金融や暮らしを学ぶゲームでは楽しみながら、講話では詐欺防止の対策などを聴きながら理解を深めた。 (石本 健二)

 金融について学んだ高校生が地域の小中学生に出前授業をするなど、これまで金融教育に力を入れてきた同校が企画。生徒が「地域の人が金融や資産運用、投資などに詳しくなれば特殊詐欺が減るかもしれない」と考えるようになったことが開催のきっかけという。
 7日に開かれ、午前は、就職や転職、納税や保険金の支払いなど金融にまつわるさまざまな出来事を親子で学ぶ「ライフリテラシーゲーム」や、高校生の講義を聴いて「金融リテラシー検定」に挑戦するなど、金融に関するさまざまな取り組みを実施。
 午後は金融機関従業員や厚木署員が講話した。三井住友銀行厚木支店の松井徹副支店長は、「人生100年時代」を踏まえ、高齢や病気で本人が銀行に出かけて預金を下ろすことができなくなる場合があるとして「事前に代理人を決めておくと、代理人用のキャッシュカードを作ってATMで預金を下ろすことや、預金者本人に代わって銀行窓口で下ろすことができる」と便利な仕組みを説明した。
 厚木署生活安全第一課の渡邊瑠菜巡査は特殊詐欺防止の講話で「怪しい電話がかかってきたときに、実際にはいない親類の名前を相手に言って、相手が知っているようなふりをしたら、詐欺の確定です」と被害を防ぐこつを説明した。
 午後の講話には中高生や近くの住民ら約130人参加。年配の男性は「金融のことをテレビなどではなく、直接聴けたのが良かった」と話していた。宗方校長は「第2回以降の金融DAYも開いていきたい」と話していた。