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小中の不登校35万人

神奈川新聞2025年10月30日

いじめ76万件、ともに最多
24年度文科省調査

 文部科学省は29日、2024年度の問題行動・不登校調査の結果を公表した。国公私立の小中学校で年間30日以上欠席した不登校の児童生徒は12年連続で増え、全体の3.9%(26人に1人)に当たる35万3970人と過去最多を更新。小中高校などが認知したいじめは76万9022件、うち身体的被害や長期欠席が生じた「重大事態」は1405件で、いずれも最多だった。

 文科省は、無理に通学する必要はないといった保護者らの意識変化が不登校増加の要因とみている。いじめは積極的な認知が進んだ結果とするが、重大事態の増加は「憂慮すべき事態」とした。
 不登校の小学生は5・6%増の13万7704人、中学生は0・1%増の21万6266人で、増加率は前年より大幅に減った。小学生は44人に1人、中学生は15人に1人の割合で、40人学級の中学校は1クラスに2人以上いる計算。学校内外でスクールカウンセラーらの専門的支援を受けていないのは計13万5724人に上がった。
 新たに不登校となった小学生は4028人減の7万419人、中学生は7444人減の8万3409人。前年度からの不登校継続率は71・7%と77・1%でいずれも3ポイントほど下がった。
 4万2978人がフリースクールや教育支援センターなど学校外機関で指導を受け指導要録上出席扱いとなり、情報通信技術(ICT)などを活用した自宅学習での出席扱いも1万3261人。こうした自宅や学校外機関での学習を指導要録の評定や所見欄に反映した人数も初めて調査し、小学生2万2889人、中学生5万8578人の計8万1467人だった。
 いじめ認知件数は、小学校61万612件、中学校13万5865件、高校1万8891件、特別支援学校3654件。全学校の83・9%に当たる3万204校で認知した。重大事態1405件のうち490件(34・9%)は深刻な被害が生じるまでいじめとして把握できていなかった。
 小中高校の暴力行為も18・2%増の12万8859件と過去最多だった。学校が把握した小中高はの自殺者は413人で、置かれていた状況で「いじめの問題」が8人いた。


不登校。県内も最多更新−いじめ重大事態急増
 県内公立小中学校で2024年度、30日以上欠席した不登校の児童生徒が2万4250人(前年度比621人増)に上り、過去最多となったことが29日、県教育委員会の「問題行動・不登校等調査」で分かった。公立小中高校と特別支援学校で認知されたいじめ件数も5万996件(同6722件増)で最多となった。
 県教委は不登校の増加について、休養の必要性が明記された教育機会確保法などを通じて不登校への理解が進んでいることが要因と説明。いじめについては積極的に認知した結果としている。
 不登校は小学生が1万192人(同602人増)、中学生が1万4058人(同19人増)、公立高校生は3850人(同97人減)。在籍者に占める割合はそれぞれ2・40%、7・12%、3・15%だった。
 私立では小学生が70人(同11人増)、中学生が847人(同35人減)、高校生が899人(同120人減)。在籍者に占める割合はそれぞれ、0・72%、3・21%、1・26%だった。
 いじめについては、公立小学校が4万1685件(同4800件増)、中学校が8785件(同1727件増)、高校が307件(同83件増)、特別支援学校が219件(同112件増)。
 心身の被害や長期欠席が生じた「重大事態」と認定された事案は、小中高校で過去最多の85件(同63件増)に上った。横浜市教育委員会が市立学校のいじめ自殺事案でいじめ防止対策推進法に基づく対応を怠り、24年度に適切な対応を徹底した結果、59件(同57件増)に増えたことが要因。私立も最多の9件(同7件増)だった。
 公立小中高校での暴力行為も最多の1万4537件(同2745件増)だった。
 高校の中途退学者は公立が2180人(同73人減)で、内訳は全日制が1440人(同17人増)、定時制が413人(同55人減)、通信制が327人(同35人減)。私立は969人(同2人減)で、全日制が906人(同21人減)、通信制が63人(同19人増)だった。
 公立学校の自殺者は15人(同6人減)で、高校生9人、中学生6人だった。私立は高校生2人だった、公立、私立ともいじめが理由ではなかったという。
 県教委は23年度から、児童生徒が抱える課題をアンケートで把握し、スクールカウンセラーらが積極的面談する「かながわ子どもサポートドック」の取り組みを進めており、早期の対応に努めているとしている。(成田洋樹)