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横浜 高校生平和大使が報告会

神奈川新聞2026年04月20日

核兵器 まず地域から
対話重ね相互理解を

 核兵器の廃絶に向け、国内外で活動している「高校生平和大使」の活動報告会が19日、横浜市栄区の県立地球市民かながわプラザ(あーすぷらざ)で開かれた。より多くの賛同を得るために、地域からの活動を広げていくことや、対話や説明を通じて理解を得ていくことの大切さを訴えた。(草山 歩)

 報告に先立ち、長崎大学准教授で核兵器廃絶研究センター員の中村桂子さんが「核なき世界への道は見える?」をテーマに講演。昨今の国際情勢も踏まえつつ「不安な時代の中では、分かりやすくて単純化された話が魅力的に聞こえてしまう」と指摘した。
 今の日本では「核は使わない方がいい。でも核があるからこそ平和や安全が保たれている」「被爆者が言っていることも分かる。しかし核兵器廃絶なんて理想論」という意見の人が多いという。中村さんは「その『でも・しかしの壁』を崩すために、事実を示しながら論理的に説明していくことが必要」と訴えた。
 高校生たちは核廃絶に向けた主要駅での署名活動をはじめ、長崎研修や国会議員訪問など多岐にわたる活動を報告。「身近な地域から平和活動を広げていくことによって参加のハードルを下げ、周りの人を巻き込んでいきたい」と結んだ。
 会では「各地で戦争が起きる今、平和のために私たちにできることは?」をテーマに参加型ワークショップも開かれた。
 平和大使の高校3年永田駿人さん(17)=横浜市戸塚区=は「活動を始めるまで『戦争は過去の遠い出来事』と思っていたけれど、今は自分事として捉えられるようになった」。同2年の浅井柊香さん(16)=綾瀬市=は「社会にはいろいろな意見を持った人がいるから、自分の主張を押し通すだけでは理解してもらえない。伝えるだけでなく相互に理解し合うことが大切だと、平和を考える上で実感している」と語った。
 報告を聞きに訪れた高校2年の名雪凛人(16)=横浜市保土ヶ谷区=は「今の世の中、駅前で核廃絶を訴える人たちを冷笑する通行人もいる。それでも平和大使の皆さんは、恐れず人前に立って堂々と活動している。驚き、心を動かされ、自分も平和大使になりたいと思った」と話した。
 報告会は市民団体「高校生平和大使派遣委員会・かながわ」の主催で、約70人が参加した。